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頭が忙しいのか手が忙しいのか

by Teppei

「最近忙しいんです」
「すみません、忙しくてできませんでした」
「あの人はいつも忙しそうですよね」

仕事の現場で非常によく耳にする言葉です。そしてよく言い訳にも使われる言葉です。私の働き方が悪いのではとずっと気になっていますが、社会人になってから今まで、手が忙しかったことは数えるぐらいしかありません。忙しいのは常に頭。そして心。実際のところ、物理的にはそんなに忙しくないことが多いです。すみません、エンジニアや制作の方は違うかもしれません。あと、本当に偉い人たちとかはたぶんすごく物理的に忙しいんだと思います。私のような中途半端で、ものづくりじゃない人のパターンとして、以下お読みください。

考えることと手を動かすことを分ける

頭の忙しさと手の忙しさは別だということを教えてくれたのは、新卒の頃の上司でした。いまでも一番感謝していることですが、新卒1年目の8月、親会社とのプロジェクトの担当を新卒ながら任せてもらいました。まだ名刺交換しか明確な技がないのに、ほぼ丸投げな状態でお任せいただきました。この頃の経験が今の自分の基礎を作っていると思うのですが、担当になって一ヶ月ぐらい経った頃に早々と破綻の兆しが見えてきます。精神的にいろいろ追い込まれ、頼れる先輩もおらず、忙しくて忙しくてもう全然仕事が捌ききれないって状況に追い込まれました。そして完全に逆ギレ状態で上司に噛み付いたのです。

高畑

これ以上何をやれっていうんですか!
(忙しいから)できるわけないじゃないですか!

上司

そんなに忙しいの?
じゃあ今持ってる仕事全部ここに書いてよ

私は完全に被害者状態というか、忙しさにやられてる状態ですから、ここぞとばかりに紙に手持ちの仕事を書き上げました。ほらどうだ、こんなにあるんだぞ!みたいな気分で。

しかし、上司からは非常に冷静に落ち着いた声でこう言われます。

上司

じゃあ一つの仕事にかかる予測時間を右に書いてみなよ

そう言われた私は躍起になって予測時間を書き上げます。
そして書き上げた時に上司に言われた言葉で気づきます。

上司

ほらね。
確かに8つも並行で動いてると忙しく感じるけど、この予測時間足してみなよ。2時間だよ。午前中で終わるじゃん。

高畑

.................(ほんとだ)

愕然とした瞬間でした。
そして、生まれて初めて目からウロコみたいな瞬間でした。噛み付いた以上素直に引き下がるわけにはいかなかったのがですが。

新卒にありがちな話ですが、忙しい俺かっこいい的な恥ずかしい感情も多少あったと思います。実際にこの紙に沿って上から順に仕事を片付けた時に、1時間10分で終わりました。予測時間よりもずっとずっと早く。

8時間働くってすごいこと

冷静に考えて、1日8時間を集中して働くってことはすごいことです。プレゼン資料一つとっても、頭の中に明確に絵が描かれていれば、50ページの資料だって作るのに1時間とかかりません。なぜプレゼン資料一つで二日も三日も費やすのかというと、単純に考える時間と手を動かす時間がMixされているからです。ほぼ頭が支配されていて、手は止まっている。実にもったいない時間の使い方です。そういう時ほど、何も生産していない時間のほうが長い。

幸いにも私は新卒時代の上司に恵まれたため、1年目から考える時間と手を動かす時間を明確に分けることができました。自分の性格とタイプを分析すると、会社で考えることが最も効率の悪い方法だと気づき、行き帰りの電車のなかや家に帰って寝る間際とか、最もアイディアがまとまりやすい時間に頭を回転させ、会社に来てからは手を動かすのみにシフトしました。途端に、手が忙しいと感じる状況がほぼなくなってしまいました。

とこんなことを書くと、就業時間外に頭を使うってことは就業時間外でも働けってことですか?とたまに噛みつかれます。はい、そういうことです。それが苦じゃない仕事に就けばいいだけの話だと思うんですよね。それが嫌なら職を変えたほうがいい。

さて、忙しいのは頭ですか?それとも手ですか?

※上司の写真は本物です




Teppei
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