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比較され、お前はダメだと言われていた

by Teppei

小さい頃から出来の良い兄弟と比較されてきました。

なんでお兄ちゃんは素直に言うこと聞くのにあなたはそうなの?
なんでお兄ちゃんは成績良いのにあなたは悪いの?
なんでお兄ちゃんのようにじっとしてられないの?

この比較の呪縛から逃れるのにどれだけの時を要したことか。
親はそんなことを言った記憶がなくても、子供の心には鋭く突き刺さっているものです。

高校受験に失敗し、より高まる劣等感。
どうやったら褒められるのか。
どうやったら両親に存在価値を認めてもらえるのか。
どうやったら出来の良い兄達に勝てるのか。
そればかり考えていたように思います。

同じフィールドにまずは立つこと

比較される状況のなかで、自分のほうが優れていると証明するには同じ条件下の環境に身を置く必要がありました。

私は高校受験でドロップアウトしましたので、兄との比較で証明するためには同じ大学に行く必要がありました。

2人の兄が入学したのはカナダの大学。
カナダの大学と言っても、生徒が日本人しかいない日本人のための海外にある大学ですが、そこに飛び込みました。

カナダで何かをしたかったわけでもなく、カナダが好きだったわけでもなく。
しいて言えば、ずっと続けてきたハードロックの本場アメリカが隣にあるということぐらい。

メインは劣等感の払拭だったんだと思います。
しかもすごく具体的に、兄弟に対しての劣等感。

私の大学は、卒業時に主席が学長賞というものを貰います。これを貰えば、その学年のトップで卒業という証明になる。
入学してから学長賞の存在を知り、4年間学長賞をゲットすることだけを目標にしました。

それを取れば、積み重ねてきた劣等感から解放されるというより、単純に両親に褒めてもらえると思ったからです。

結果はというと、Valedictorianを受賞。
直訳すると、卒業生総代。映画なんかで見る、代表でスピーチをして客席に帽子を投げる役の人です。

あれ、今思いましたが、こっちのほうが主席っぽくないですか?
でも残念ながら、うちの大学はこの役が2位なんですよね。

主席はあくまで学長賞。

悔しかった。
無性に悔しかったです。
4年間でやり残したことなんて1ミリもないし、卒業式の時には学生生活を振り返ってもう一度やりたいと思えないほど全力を出し切っていたし。
それだけやりきったのに、4年間教授に擦り寄ることも含めて全力を尽くしたのに取れなかった主席。
ただただ悔しかったです。
なぜ取れなかったのか?と偉い教授に詰め寄ったところ、社会貢献活動が足らなかったとのこと。
うーん、詰めが甘かったようです。

でも面白いですよね。
行ける大学あまりないよって言われてた高校生が、大学で主席を争ったわけです。
環境が変われば尺度が変わる。 
高校までの自分はなんだったんだろうって思いました。

主席は取れなかったけど、Valedictorianのスピーチを両親に見てもらいたくて、Skypeなんてなかった当時、ダウンタウンまでコーリングカードを買いに急いだのを覚えています。

その日のうちに実家に電話したのですが、その時両親が離婚するかどうかの大ゲンカ中で(今は仲良く暮らしてます)、それどころじゃない!と言われて電話をきられました。

この瞬間のために4年間走ってきたのに、喧嘩中でそれどころじゃないってあなた.........。

承認欲求の呪縛から解き放たれた瞬間でした。
信じられない結末だったけど、なんて馬鹿なものを追い続けてたんだろう?と自分で自分の人生を笑ってしまいました。

比較され続けた人生は嫌だったけれど、結果としてそれがバネになり、自分を押し上げたのは事実です。
比較されて下に見られていなかったら、上に跳ね上がるバネがなかったかもしれません。

人生何がプラスに働くかわからないですね。


Teppei
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