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翼の王国2月号掲載に留学先が掲載

by Teppei

カナダは西海岸に位置するBritish Columbia州にネルソンという田舎町があります。そこは、カナダ第3の都市、Vancouverからバスで12時間ほど東へ行ったところ。映画好きな人は、デビッドリンチ作のツインピークスに出てきそうなところ、というと空気感が伝わるでしょうか。

アジア系住民はほぼ見ることのない人口およそ1万人の街は、閑静でアートに溢れ、春には花が咲き乱れる、はじめての異国としては最高に魅力的な街でした。私は、大学一年生の一年間をこの場所で過ごしました。1997年のことです。小室ファミリー全盛期の時代です。

先日、大学の先輩がfacebookに投稿したことで知ったのですが、ANA国内線に置かれている翼の王国に、このネルソンという田舎街が特集されていました。

社会人になってから、なんとなくお茶を濁すように説明してきた大学時代。言葉にすると4年間海外留学していたことになるのですが、私の留学先は少々特殊で、全生徒が日本人。日本人のために作られたカナダにある大学という、極めて特殊な環境でした。なので、留学していたかと問われれば留学していたんですが、どこか正規留学より劣るというか、なんちゃって留学というか、そんな気がして説明するのもお茶を濁していたものです。さすがにこの歳(39)になるとなんとも感じないですし、どうでも良いことと気にしなくなるのですが、卒業したての頃は劣等感があったものです。
そんな母校も、2001年の9.11以降、日本からの留学生が激減したこともあり、廃校へと追い込まれました。なのでもう私には母校がないんですよね。

18歳の寮生活で起こるいろんなトラブル

いま思うとすべてが懐かしく、すべてが輝いているようで良い思い出ばかりなのですが、18で親元離れるのは普通の話としても、その親元離れた未熟な若者たちがカナダの片田舎の寮に収容され、集団生活を送るといろんなトラブルが起こります。

一部屋に二人ずつの相部屋で、禁煙寮と喫煙寮に別れていました。今思うと不思議な話ですが、高校卒業してすぐ(18歳)に渡航してるのに、喫煙寮を希望したら喫煙寮に入れたという、なんとも緩い感じが素敵でした(B.C州は19歳から喫煙可)。当時はまだ国際線の後部座席が喫煙席でしたから、今では考えられない時代です。

そんな寮生活。
24時間365日を狭いコミュニティーのなかで暮らすわけですから、色恋沙汰はもちろんのこと、人間関係のトラブルはいろいろ発生します。あの頃はそれなりに悩んだことも、今思えばそういう閉ざされた空間と至近距離のなかで他人と向き合わなければならないという経験は、何事にも代え難い経験です。

そして、カナダならではだなって思うのが、キャンパスに野生動物がチラホラ乱入します。Vancouverでも鹿やリスが来るのは珍しくないんですが、ネルソンは熊(ブラックベア)がキャンパスに登場し、地元の警察がライフル銃持参で駆けつける、なんてこともありました。
街には熊と遭遇した時の対象方法や、クーガー(山豹)に出会った時の逃げ方なんてのも看板が普通にあります。クーガーは確か、戦いながら逃げろって書いてあったはず。アメリカは銃や人による危険を感じますが、カナダは野生動物の危険のほうがより身近に存在します。

もう一生ネルソンという我が青春の地に降り立つことはないんでしょうが、死ぬ前にもう一度だけあの景色を眺めてみたいななんて思ったり。
行けるのかな?たぶん行かないだろうな。こうやって思いもよらないタイミングで昔を思い出すことになるとは、翼の王国ありがとう。そしてCanadian International Collegeの11期生までの人は、今月中に翼の王国入手したほうがいいですよ。

1997年6月20日ネルソンにて
1997年6月20日ネルソンにて

最後にプチ情報として、なぜか伊豆の修善寺市がネルソンと姉妹都市提携を結んでいるようで、修善寺の虹の郷というテーマパークにミニネルソンがあります。オレンジブリッジとかクーテネー湖とかベーカーストリートとかって、ごく限られた人しか感動しないんだろうな。


Teppei
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